ポルシェのデザインについて

ポルシェの開発技術センターは、シュトゥットガルト(シュツットガルト)の西北30kmに位置するヴァイザッハにあります。人気モデルはもちろん、新型車も多く生み出され、カーラインナップは多様化しています。かつて6割を占めていたアメリカへの輸出市場は10%前後に落ち込み、代わってロシア・中国・インド・アラブ首長国連邦などがプレミアムスポーツカーを求めていることが、多様化の理由の一つです。

多くの国で指示されるポルシェの魅力あふれるデザインを生み出すためには、チーフ・スタイリストの存在が必要不可欠であることをご存知でしょうか。この記事では、ポルシェの始まりやデザイン・スタイリングの特徴についてご紹介いたします。

ポルシェの始まり

白のポルシェ「カレラ997型」

アルミボディの素朴なロードスターがオーストリアのクラーゲンフォルツで登録された時から、ポルシェの歴史は始まります。1948年6月8日、設計事務所の創業者であるフェルディナント・ポルシェはこの時73歳でした。

車両設計とボディ・デザインは息子のフェリーとチーフデザイナーのエルヴィン・コメンダに任されていました。初めて製造された車である作品ナンバー356は、そのまま車名に反映され発売されました。この356はクーペに姿を変え、TypeA・B・Cと発展。レース仕様車がル・マンにも参戦してクラス優勝を果たしています。

フェリーの長男フェルディナント・アレクサンダー(F.A.ポルシェ)は、ウルム造形大学を中退後、2年半ボッシュでデザインの実務を体験した後、1957年22歳の時に父親の会社に就職しました。

車のデザインについてはコメンダの指導を受けていたため、ポルシェ最初のスタイリストとして恵まれた才能を発揮しました。入社から5年後には処女作である「911(901)」が誕生します。リファインを重ねるうちに911及び912は世界で認められ、派生モデルを追加しながら長年経った今でもブランド価値を保っているのです。

デザインとスタイリングを区別するポルシェ

1972年に同族経営の欠陥を配慮して、ポルシェ一族とピエヒ一族はポルシェ社の直接的な経営から手を引きました。それにともなって、スタイリングの責任者であったF.A.ポルシェはその地位を離れています。しかし、それ以降も実力のあるスタッフ達が、ポルシェのデザインを支えているのです。

ポルシェ社ではデザインとスタイリングを厳格に区別しており、デザインは設計を含む車両計画全体を意味し、スタイリングはその一部であるとしています。3代目のハーム・ラガーイの時代には、多忙を極める中、ボクスター・996・カイエン・カレラGTなど主要なモデルが多く誕生しています。

ラガーイの前任であるアナトール(トニー)・ラピーヌの時代には、最大のマーケットであるアメリカで、排ガス・省燃費・安全などの規制をクリアして生き残れる車を模索していました。そして、928のデザイン開発というポルシェの社運をかけた一大プロジェクトを任されます。それまでの人気モデルである911とは全く異なるスマートなエクスプレスが狙いで、ヴァイザッハ・アクスルに代表される操作性・技術に加え、安全・快適・環境といった視点からも、当時考えられる最高の技術が盛り込まれました。

その結果ヨーロッパの1978 Car of the Yearをスポーツカーとして初めて受賞するなど、発売当初は高評価でした。しかし、1990年のバブル経済崩壊や会社の経営難などもあり、1997年には生産停止となってしまいます。928より2年早い1975年に発売された924も、同じくラピーヌの監督下で誕生しています。こちらは発売5年目で10万台を突破しています。

  1. 笹本健次 PORSCHE 株式会社企画室ネコ 昭和60年3月10日発行
  2. 西ヶ谷周二 ドイツ車のデザイン 2011年1月28日発行
  3. 中西一雄 水冷ポルシェ・パーフェクトブック 2018年2月5日
会社名
株式会社 松原オート
ジョイカル京都西店
代表取締役 松原直輝
住所 〒615-0052 京都府京都市右京区西院清水町11−1
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所属

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